筑波バリアフリーフェスタ2016

 

このイベントの前日には、搬入作業というものを行います。

テント、椅子、テーブルの他、展示車両などを前日中に運び、開場時刻には準備が整っているように深夜に作業をします。

ほとんど主催者一人がこれを行いましたが、何よりも大変なのが上の写真の旗。

このイベントを応援して下さったいる皆さんとのお約束ですので、指定した場所に指定した本数の旗を立てねばなりません。

筑波の場合、その数およそ300本。

一本づつタイラップで留めてゆきますが、これが本当に大変です。

満天の星空の下で作業が始まり、作業が終わるころには朝焼けです。

しかし、中々見られない光景も見られます。

筑波サーキットの夜空は本当にきれい。

当会会員の中で最高の活躍をされたのがこの車。

会員唯一FIA格式のラリージャパンに出場しました。

私もずっと関わっていて、一緒にラリーに出場したりしました。

左手に障害があり、シフトレバーやハンドル操作に難がありましたが、

それを乗り越えての出場&完走です。

こちらはトヨタの一人乗り電気自動車のコムス。

試作品だそうですが、現時点で手動レバーが付いています。

ゆくゆくは後部から車いすごと乗れる仕様にするそうでしたが、多分とん挫したと記憶しています。

この頃は、ほかにも身障者向けの様々な乗り物が開発されて、面白い時代でしたし、当会にも一般企業からの相談が非常に増えていました時期でもあります。

特に自動車関連のサプライヤー企業は、将来の自動車電動化による各種部品の需要低下に対応するために、

自社の金属加工技術を福祉分野へ拡大させようと検討していて、

特に福祉車両に関しては、関心を寄せていました。

名だたる国内サプライヤーの依頼を受けましたが、うまくいった企画は一つもありませんでした。

その最たる理由が、2つあります。

一つ目は、福祉機器の市場は、非常に小さいという点です。

二つ目は、福祉機器は福祉政策の対象にならなければならないという点です。つまり、購入なりレンタルが補助や助成の対象になり、かつ福祉関連の流通システムに乗せなければならないという点です。

よくある失敗例には次のような点があります。

例えば、障害者全体のニーズを数人の当事者の意見から考えてしまうことです。これは健常者が「障害者」というカテゴリーをひとくくりで考えてしまう悪い癖の影響でしょう。

障害者個人の意見が、全ての障害者に当てはまるなどということはあり得ない。これは健常者にも当てはまりますが、なぜか障害者には適用されません。

ニースを把握するよりも、これが必要なはずだ!という先入観も落とし穴の一つです。

人力で動かすものを電動化すれば売れるはずだ!障害者のニーズはそんなに簡単ではありません。

家族やお友達、彼氏や彼女同伴で来場された方もたくさんいらっしゃいました。